頼光×桃「華王」…珍しく頼×桃。だけど本質は桃×頼…(笑)(03.9.16)










□華王













「どうした・・・頼光?・・・来いよ」

書類がそこかしこに散乱した執務室。
深夜をとうに回った時刻。既に大方の家では明かりが落とされた丑三つ時。
剣桃太郎の言葉に、俺は一瞬凍りつくように身を堅くしたが、現役総理大臣と己しかいない静かな執務室で、俺は躊
躇いを捨て、夢にまで見た差し出された男の手を取った。

「いい・・・のか・・・?」

震える言葉で訊ねながら、目の前の端正な顔立ちを観察するように眺める。
老成はしても、この剣桃太郎は年老う寂しさを感じさせはしない。
いつまでも肌は瑞々しく、華やいだ印象も盛りの時期を過ぎはしないように思われる。
その全身から発散されるそれは、人間的魅力なのか・・・色気であるのか・・・
それすらも、伸ばされた手に触れた途端。どうでもいい…。そんな投げやりな考えに摩り替わった。

「どういう事か、分かっているのか?!俺は・・・お前と抱き合いたいと言っているんだぞ・・・。それこそ女のよう
に・・・!本当にいいのか?」
「だから・・・いいんだよ。お前の気持ちも分かっているし、どっちが上か下かなんて・・・この際関係ないさ」

いつもの軽い受け答えのように、剣は平然としたまま。掴んだ俺の手を引き、設えられた大きめの三人掛けソファへと
ゆっくり導く。
今から叶えられるであろう俺の望みは、通常では絶対に叶うなど信じられない事で。
この剣桃太郎という男を、一度は抹殺しようとし・・・その夢適わず、光る段ビラを片手に対峙した事もあった。命を賭け
た事もあった。まあ、呆気なく、剣桃太郎の剣技の前に俺は敗れてしまったのだが・・・。
以来俺は、この男に魂を惹かれ続けて今日まで来たのだ。
政敵であったにも関わらず、許され。受け入れられ。第一に信頼される秘書となった。
この男の傍に在れば在るほど、その想いはいつしか倒錯的なものへと摩り替わり。いつの頃からか、夜な夜な剣の
スーツの中身を夢想するようにさえなっていた。
それこそ、思春期のどうにも止まらない暴走にも似た欲求に支配され。傍に居ることがどれほど苦しかったか知れな
い。
だが、やっと満たされるというのだ。剣桃太郎をこの腕に抱ける日が来たというのだ。


それは―――簡単に許された。


お前なら構いはしない、と。
抱かれる事など、それ程、気を張るものではない、と。

――俺を望むというなら、幾らでも差し出そう、それが信頼の証になるというなら・・・寧ろ喜ばしい。――

思いもしなかった答えが返ってくる中。どんな理由であれ、この男を自身の腕の中に抱き締める事が出来るのであれ
ば、それは無情の喜びに違いなかった。








互いに腰掛けたソファで、どちらともなくゆっくりと腕を背に回し合う。
身体を密着させれば、濡れたように誘う剣の唇がそこにあった。唇の引力に互いが引かれ合い、啄ばむように唇が
合わされる。
触れ合った途端、身体に電流が走る。初めてキスを知った青臭いガキの頃よりも、それは濃厚な刺激であり。既に高
まりを訴えていた下半身のモノに一撃を与える。
身体中の血液がまるで逆流し、沸騰し、煮えたぎる湯に変わっていくような感覚。
カーッと頭に血が昇り、衝動のまま食いつくように、剣の男にしては柔らかい唇を吸った。

・・・夢中であった。

その乱暴とも言える衝動に、剣は歯向かうことなくついて来る。
舌を差し出し、まるで擽るように唇の端を滑り。俺の性感を刺激した。
捕らえようと、舌を追っても・・・まるで鬼ごっこのように逃げる。

否応なしに・・・燃えた。

逃げ回る悪戯な舌を絡めとるのに必死になって、俺の腕には我知らず、力が入っていた。
抱きしめ、抱き寄せ。俺よりも体格のいい剣の身体を抱え込ようにして、ソファに押し付ける体勢。

「んん…っ」

少しばかり剣が苦しげな声を上げたが、構う事無く甘い口付けに身を酔わせることにした。
剣の口から…苦しげな呻きを零させているのが自分自身だと思うと、酷く乱暴に扱いたいという欲求がフツフツと首を
擡げ出す。



もっと声が聞きたい・・・!
俺だけが聞きたい・・・!
いつもの取り澄ました表情を、剥ぎ取ってしまいたい・・・!
いっそ・・・・・俺の腕の中で狂わせたい・・・っ!!



強い力で剣をソファに押し付け、スーツからベスト・・・ネクタイにシャツと・・・徐々に身を覆う布キレを剥いでいった。
上半身に申し訳程度、纏わりついているシャツが妙に艶かしく。・・・ゴクリと喉が鳴る。
白く誘う剣の喉元に、まるで血を欲する吸血鬼のように歯を立てながら吸い付いた。
剣の脈打つ心臓の音・・・その鼓動が、まるで呪文のようだ。益々、体中の血を沸騰させて、俺の全身を火照らせてゆ
く。
我慢など、出来るわけがなかった。

「あ・・・フッ・・・」

胸の突起が立ち上がっていたのをいい事に、親指の腹で執拗に揉み込む。摘み上げ、時に爪を立て・・・
その間も口付けは止む事がない。
手だけを忙しく身体中に這わせ、唇では剣の甘い蜜を求める口付け。好きなように舌を絡ませれば、口元を唾液の筋
が走る。
もう・・・堪らないとばかりに、剣が腕を背に回してきた。


――そろそろか・・。


何の抵抗もしない剣のベルトに手を掛け、わざと音を響かすように・・・ゆっくりジッパーを下げる。
そろりと・・・熱いものに手を伸ばせば・・・
既に、それは形を成していて・・・

「・・・どうして欲しい・・・?」

欲で上ずった声で訊ねる。どうして欲しいかなんて、同じ男であるなら分かりきった事であるのに・・・
意地悪く聞かずにはいられない。剣の声で聞きたかった。

「・・・んっ・・・!」

いつもの余裕の表情もどこへやら、高揚した貌を背け・・・恥ずかしそうに目を閉じる。
だが、口元は・・・何かを伝えたげに半開きで・・・俺はまた、キスをしたい衝動にかられた。















薔薇の笑みとは、こういう事をいうのだろう。
俺は花など愛ではしないが…この男の華には、虫でなくても吸い寄せられる。
俺は宛ら、食虫花に惑わされた蜂や蟻。
快楽から薄紅に染まった頬に一度口付けて、俺は湿り気を帯びた剣の唇を意地汚い餓鬼のように容赦なく貪った。
そんな様子にも、この剣という男は笑みで返す。


―――華の王。薔薇の笑みで…


食虫花に惑わされた俺は、溢れ出す蜜に溺れそうになっていた。
くちゅりと音を立てる雄の部分に指を這わせ、そっと包み込むように握りこめば、剣はウッと小さくうめき声を上げる。

なんと艶やかな…。

演説の張りの有る声とは、まるで人を違えた様に艶のある声音。
優しくゆうるりと扱き上げれば、指を濡らすほどに蜜があふれ出た。



「溜まっていたのか…?」



努めて意地悪気に、剣の耳元に唇を寄せて言葉を吹き込む。
少しばかり嫌そうに眉根を寄せた剣は、それでもクスっと小さく笑う。



「お前が俺に自由をくれないからな…責任とってくれよな」



言葉は媚薬だ。
俺の精を限りなく高めてくれる。
あとは…剣の言葉と声に追い上げられるまま。
気の利いた台詞など吐き出す暇も余裕もなく、俺は剣のズボンを剥ぎ取り、導かれるままにその奥底に息づく望みの
地へと迎え入れられた。



孔は狭く、軋む。
しかし時と共に甘く解れ、やはり俺を惑わし…
微かに視界の端に捉えた剣の眉はキツク寄り、身体の押し込みと共に苦痛とも快楽ともつかない呻き声が漏れ。
それでも揺れるような身体の動きは抑えようもなく、衝動のまま目の前の男の身体を楽しんだ。
精錬な男、剣の太腿を抱え上げるようにして持ち上げ、ソファに圧し掛かるように何度も腰を打ち付ける。




何度も…何度も…




夢にまで見た男の身体は、やはり夢のように甘く…




夢と現の狭間の感覚すら覚束ないまま、俺は全ての精を解き放ち、まるで剣に抱き締められるようにその広く熱き胸
に崩れ落ちた。




大きく息をつきまどろむ中…




果たして――




抱かれているのはどちらであったのか…。















□え~と、え~と、え~と…(^^;)本当は桃×頼が好きだけど、こんなのもアリかな?なんて思っています;;;
頼光が一回手を出したら、その後は桃さんに何倍にもして返されそうですな(笑)








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